トップページ > 薬局コラム
薬局コラム
明けましておめでとうございます。

昨年は、新型コロナウイルスの世界的な大流行に振り回された1年でした。
新型コロナウイルスに関しては、副反応が気になるものの、昨年12月からイギリスやアメリカでワクチン接種が進められるなど、明るい兆しもありますが、まだ流行の完全な終息は見えておらず、引き続き、密集防止のため待合室の人数制限を継続させていただきますことに御理解を賜りたいと存じます。
また、これからの時期はインフルエンザの流行期と重なることもあり、薬局をご利用の際はマスク着用と手指消毒をお願い申し上げます。

はなみずき薬局グループ社員一同は、「思いやり・正直・誠実」という会社の理念そして「お客様に思いやりと誠実をもって接し、安全・安心をお約束し、お薬の情報と健康をお手伝いする」という会社の基本方針を改めて胸に刻み、今年は丑(うし)年ということもありますが、先を急がず一歩一歩着実に改善を重ね、当薬局グループを利用していただいている皆様のご要望により一層お応えできるよう業務に精進して参ります。

昨年、新内閣が誕生し、夏には東京オリンピックの開催予定もあり、閉塞感漂う日本にも新しい風が吹くと喜ばしいですね。
新しい年が、当薬局グループの利用者様にとって素晴らしい年となることを祈念して、新年の御挨拶とさせて頂きます。
12月に入り、忘年会などお酒を飲む機会が増える季節になりました。
皆さんは、お酒を飲んで顔が赤くなったり、頭痛や吐き気、二日酔いなどを経験したことがありますか?
これらの原因と言われているのはアルコールが体の中で分解される途中でできる“アセトアルデヒド”という成分です。
同じ量のお酒を飲んでもお酒の強い人と弱い人がいるのはこのアセトアルデヒドを体の中で分解する酵素が強いか弱いかで変わってきます
アセトアルデヒドを分解する酵素、ALDH(アルデヒド脱水素酵素)にはアルデヒドが低濃度で働くALDH2と高濃度でないと働かないALDH1が存在します。
日本人の半分ぐらいはこのALDH2の働きが悪かったり、全く持っていない人です。
このため、体にアセトアルデヒドがたくさんたまってから分解するため、不快な症状が現れやすくなります。
また、ヨーロッパやアフリカの人ではALDH2の働きが悪い人がほとんどいないといわれています。
このALDH2の働きは遺伝的に決まっているため、変えることができません。
ご自身の飲める量を理解して、飲みすぎず、お酒を楽しみましょう。
古くて新しい薬 『メトホルミン』
メトホルミンは、古くからあるビグアナイド類の糖尿病治療薬で、日本では1961年から使われるようになりました。
しかし、1970年代になって、メトホルミン以外のビグアナイド薬(フェンホルミンやブホルミン)に、乳酸アシドーシスという重篤な副作用の報告が相次いだため、ビグアナイド薬は第一選択薬から外され、使用が敬遠されるようになりました。
私が薬剤師になった時がまさに1970年代で、ビグアナイド薬=乳酸アシドーシス=今は使われなくなったクスリ、というイメージがあり、それはしばらく続いたのでした。
しかし、メトホルミンについては、1994年にアメリカ食品医薬品局(FDA)が安全性を確認し、加えて1998年に発表されたイギリスのUKPDSなどの大規模臨床研究で、メトホルミンの有用性が再評価されたことから、急激に世界中で使用されるようになり、現在では2型糖尿病では第一選択薬と位置づけられるようになりました。
日本でも2010年から、以前の最大投与量750mg/日から、欧米並みの2250mg/日まで用量が拡大されました。私も初めて500mg錠を調剤した時、一度表舞台から姿を消したと思われたクスリが、このように再評価されることもあるのだと、クスリの世界の奥深さを感じたものでした。
メトホルミンの特徴は他にもあります。
  1. 安価である
    他の新しい糖尿病薬と、一日薬価を比べてみると以下のようになります。
    メトホルミン:約20円~43円(500mg~1500mgとして)
    DPP-4阻害薬:約50円~220円
    SGLT2阻害薬:約130円~330円
  2. 単独投与では、低血糖を起こすことがほとんどない
    「肝での糖新生を抑える」「インスリン感受性を高める(インスリン抵抗性を改善する)」という作用が主のため(他にもいろいろありますが)、他の糖尿病薬に比べて低血糖の副作用が非常に少ない。
  3. 抗がん作用を示す論文発表がある
    もともと糖尿病患者は、そうでない人に比べて20~30%ほどがんの発生率が高くなることが明らかになっています。しかし、メトホルミンを長期服用すると、がん罹患率、がん死亡率が低下することは、よく知られています。これは、メトホルミンががんに対する自己免疫作用を増強するからなのではないか、と言われていますが、今後さらに研究が進んでいくと思われます。
かかりつけ薬剤師をご存じですか?
2016年4月からかかりつけ薬剤師制度がスタートしましたが、みなさんご存じでしょうか?
かかりつけ薬剤師とは、患者さんが一人の薬剤師を指名できる制度で、指名された薬剤師は専属でお薬や健康、介護に関することなどをサポートします。
かかりつけ薬剤師を持つメリットは、次のようなことがあります。
  1. 毎回同じ薬剤師が対応することで、体質や家族のことなど安心してお話しすることができます。
  2. 薬局の開局時間外でも、24時間いつでもお薬の相談をすることができます。
  3. 服用している全ての薬を管理してもらうことができます。また、市販薬や健康食品の服用や飲み合わせについても、健康や介護に関することなども相談することができます。
  4. 服薬状況が困難な患者さんには、必要に応じてご自宅まで伺い、お薬の整理をします。
ただ、かかりつけ薬剤師はどの薬剤師でもなれるわけではありません。条件があります。具体的には、
  1. 3年以上の薬局勤務経験
  2. その薬局に週32時間以上勤務している、かつ12カ月以上在籍している
  3. 認定研修薬剤師を取得している
  4. 医療に関わる地域活動の取り組みに参加している
という条件をクリアした一定レベル以上の経験と知識を持つ薬剤師です。
また、かかりつけ薬剤師が薬をお渡しする場合、「かかりつけ薬剤師指導料」として、60円~100円(3割負担の場合)ほど追加でご負担いただくことになります。
しかし、吸入薬の服薬指導をして医師に情報提供をする「吸入薬指導加算」や、服薬状況に関する情報を医師に情報提供をする「服薬情報等提供料」などは、かかりつけ薬剤師を持っている患者さんについては、そのサービスに入っていますので、追加でいただくことはありません。
以上、かかりつけ薬剤師制度についてご紹介いたしましたが、ご理解いただけましたでしょうか?
患者さんから時々、薬は病院の前の薬局でもらわないといけないのよね?という質問を受けることがありますが、そのような決まりはありません。
処方せん調剤をしている薬局であれば、全国どこの処方せんでも受け付けることができます。
まずは気軽に相談できるかかりつけ薬局を一つ決めて、その中で信頼できるかかりつけ薬剤師を持ちましょう。
はなみずき薬局でも多くの患者さんにこの制度をご利用いただいています。
薬のことはこの人にお任せしたいという薬剤師がいましたら、ぜひお気軽にお声かけ下さい。